Omega-3 science

EPA・DHAは犬に何をする?

「サーモン配合」と「EPA・DHAを一定量摂れる」は同義ではありません。犬の研究で扱われるのは、魚油由来のEPA・DHA量や食事全体の脂肪酸設計であることが多く、魚の名前だけでは研究結果を商品へ当てはめられません。

元気に歩く犬と魚を使った食事、オメガ3カプセルを組み合わせたイメージ写真
イメージ写真です。魚を使った食事とEPA・DHAの具体的な摂取量は同義ではありません。
EPA・DHA研究を魚肉や魚油の原料、EPAとDHAの具体量、対象犬、研究デザイン、商品への適用と安全性の順に読む図
魚種名ではなく、実際のEPA・DHA量・対象犬・研究条件をそろえてEvidenceを読みます。

魚肉・魚油・EPA/DHAは分ける

魚肉

主にタンパク源として使われる。脂質量は魚種・部位・加工で異なる。

魚油

脂質原料。原材料欄にあってもEPA・DHA量が分からない商品は多い。

EPA・DHA

長鎖オメガ3脂肪酸。研究では摂取量や血中濃度を測ることがある。

犬で研究が多いのは関節領域

犬の変形性関節症では、EPA・DHAを含むオメガ3強化食や魚油を使ったランダム化試験が複数あります。たとえば127頭を対象にした多施設試験では日常動作の一部指標に差が報告されています(JAVMA multicenter RCT / PubMed)。2022年の系統的レビュー・メタ解析でも、オメガ3強化食・サプリメントは犬猫の変形性関節症に対する栄養介入の中で比較的支持される結果でした(systematic review / meta-analysis / PubMed)。

一方、伴侶動物のオメガ3補給を複数疾患領域で整理したレビューもあり、研究対象・用量・疾患ごとの差を分けて読む必要があります(omega-3 review / PubMed)。これは「魚系ドッグフード全般に関節改善効果がある」という意味ではありません。研究食と市販商品のEPA・DHA量が同じとは限らないためです。

商品を見るときのチェック

  • EPA・DHAの具体的含有量が表示されているか
  • 魚油の由来だけで含有量を推測していないか
  • 通常の主食か、療法食・サプリメントか
  • 脂質・総カロリーを含めた食事全体

主な参照資料