Raw fish / Thiamine

犬に生魚を与えるとビタミンB1不足になる?

「生魚は全部危険」ではありませんが、一部の生の魚介にはビタミンB1を分解するチアミナーゼが含まれます。長期・偏った給餌では栄養上の問題になり得ます。

生魚、加熱、主食設計を分けてビタミンB1リスクを考える図
一部の生魚に含まれるチアミナーゼ、加熱、主食設計を分けて考えます。

チアミナーゼとは

Merck Veterinary Manualの小動物栄養リファレンスは、チアミナーゼをチアミン(ビタミンB1)を分解する酵素として説明し、生の淡水魚や貝類に含まれることがあるとしています。適切に調製された完全栄養食を食べる犬では通常、チアミン欠乏は起こりにくいとされています。

加熱でチアミナーゼは壊れる

同じMerck Veterinary Manualは、魚の加熱によってチアミナーゼが破壊されると説明しています。したがって、加熱加工された魚系ペットフードと、生魚を食事の大部分として長期に与えるケースは分けて考える必要があります。

犬でも欠乏は起こり得る

犬のチアミン欠乏では神経症状等が報告されています(Merck Veterinary Manual — Thiamine Deficiency)。2026年には、不完全な生魚中心食を食べていた犬でチアミン欠乏が疑われ、食事修正と補給後の経過を報告した症例報告もあります(canine case report / PubMed)。症例報告1件を「すべての生魚で起きる」と一般化しないことも重要です。

生魚を主食として継続的に与える自家製食は、栄養設計を含めて獣医師・獣医栄養専門家へ相談してください。

主な参照資料